ED(勃起不全・勃起障害)ってなに? EDの原因から治療法まで知っておきたいこと。
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EDになる原因

07.05.10 更新

毎日の生活習慣からEDに? 原因となる病気や心の問題

年齢とともに性機能が衰えるのはある程度は仕方がないものです。しかし、年齢を重ねても豊かな性生活を送ることができれば、素晴らしい人生にもなるでしょう。そこでEDと深くつながる生活習慣の中から、ED予防のために気をつけたい病気などについて、さらにくわしく紹介していきます。

EDの原因となる病気はとくに高血圧からのものに注意

心筋梗塞、狭心症、不整脈、動脈硬化、高血圧

心臓や血管の病気は、EDの原因になります。勃起は血流と血管に影響を受ける現象ですから、体のすみずみまで血液を運んでくれる動脈が硬く、狭くなる動脈硬化になれば、陰茎が勃起するに足る血液が運ばれなくなってしまう可能性もあります。また高血圧の状態が続くと、常に血管が圧迫され続けて傷つきやすくなり、傷を重ねていくうちに動脈硬化を引き起こします。
中高年で高血圧の人は、10人に1人の割合でEDになるという結果報告もありますから、十分注意しましょう。EDを自覚したあとに心臓や血管の病気が発見されることがありますので、これも注意が必要です。

糖尿病

糖尿病がEDの原因になることは有名ですが、それゆえに糖尿病なのでEDにもなってしまったと思い込んで心因性の勃起障害になる人も珍しくありません。糖尿病で一番問題なのは、脳からの指令を体のすみずみに送る神経のはたらきが鈍って(糖尿病性末梢神経障害)、いくら脳が興奮してもその指令が陰茎まで届かなくなってしまうことです。また動脈硬化も起こしやすいので、陰茎に血液が運ばれなくなりEDになることもあります。

慢性腎不全

慢性腎不全の人の中には、男性ホルモンの分泌が減少したり、血液中のプロラクチンというホルモンが過剰になって性欲が低下したり、慢性腎不全にともなって起こる上皮小体機能亢進症、貧血、亜鉛欠乏症、高血圧とその治療に用いられる血圧降下薬などが原因でEDになる場合もあります。腎臓は尿をつくるだけでなく、血圧維持、貧血防止、ホルモン合成などのほかに、男性の性機能にまで役割を果たしているのです。

男性更年期障害

女性と同様に男性にも、加齢にともなうホルモンの低下がもたらす男性更年期障害があり、勃起障害、性欲低下、射精障害、憂うつ感、筋肉量の減少、体毛の減少などが起こります。男性ホルモンの補充などをしながら治療します。

生活習慣とEDは切っても切り離せない

喫煙とED

喫煙やアルコールの常飲、過去のセックスの失敗からきたすプレッシャーなど、生活習慣とEDの関係は密接なものといえます
喫煙やアルコールの常飲、過去のセックスの失敗からきたすプレッシャーなど、生活習慣とEDの関係は密接なものといえます

喫煙者は非喫煙者と比べて約1.8倍もEDの頻度が高く、また喫煙量が多いほど、陰茎に血液を運ぶ内陰部動脈の動脈硬化が大きいという調査結果も報告されています。これによって、陰茎に流入する血液量が減って勃起の硬さが十分でなくなることが想定されるのです。 また心臓病の非喫煙者のED頻度は約20%ですが、喫煙者の場合は56%にも上昇するというアメリカの研究報告もあります。

アルコールとED

少量のアルコールは、大脳新皮質の活動を抑制するので自制心が解放され、性的興奮が見られることがありますが、アルコールの血中濃度が増えると、大脳全体が抑制されて勃起機能は低下します。またアルコールによって肝機能が低下すると、血液中のテストステロンという男性ホルモンが減少し性欲も低下します。

コレステロールが高い

総コレステロールや、中性脂肪の値が高い人はEDになりやすく、善玉コレステロール値が高い人はEDになりにくいといわれています。

うつとED

心因性EDの場合、うつ症状をともなっている人が少なくありません。また糖尿病と同様に「自分はうつ病だからEDでも仕方がない」と思い込んでいる人も多いようです。確かに抗うつ薬などの影響で勃起障害を起こしやすい状態にはなりますが、性生活を健康に送れることもうつ症状改善のために重要な要素ですから、あきらめずに医師に相談しましょう。

生育環境とED

最近増えている20〜30代男性の心因性EDには、受験勉強やテレビゲームなどへの偏重による健全な性知識の欠如や、性に対する不潔なイメージ、まちがったマスターベーションの方法などが影響しているのもみられます。また、父親不在の家庭や母親からの強い抑圧など生育環境が一因になる場合もあります。 イメージ

性経験とED

若い世代の心因性のEDには、初めての射精年齢や性交年齢が関係している場合があり、初めての性経験が遅い人にEDが多い傾向があります。

性格とED

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EDになりやすい性格として、性交時の一度の失敗を引きずり続けてくよくよ悩む、まじめで几帳面で、仕事や家庭生活のトラブルを自分の責任だと思い込んで悩む、うまく気分転換ができずに、疲れや悩みを抱え込むといった傾向の性格があげられます。

手術や放射線治療の影響によって起きるEDもある

骨盤内のがん手術

膀胱がん、直腸がん、前立腺がんなどの骨盤内の悪性腫瘍の摘出手術では、勃起に必要な神経を損傷する可能性があります。いずれも早期に発見することが、男性性機能を温存することにつながりますから、日頃から下痢、便秘の繰り返しや血便、血尿などがないかどうか、自分の体調に気をつけておきましょう。

経尿道的前立腺切除術

前立腺のすぐ近くには勃起神経が走っているので、前立腺の切除の際に、電気メスなどの熱の影響で、まれに勃起障害が起きることもあります。

骨盤外傷

交通事故などによって、膀胱や尿道などの骨盤を損傷すると、勃起障害になることがあります。工事現場での作業事故などに対しても十分に安全を管理する必要があります。

放射線治療

おもに前立腺がんの治療の際の放射線治療によって起こるもので、陰茎海綿体へ血液を送る動脈と勃起神経への障害によるものと考えられています。

薬の作用によって起きるED

降圧薬/抗不整脈薬/血管拡張剤/高脂血症用剤/利尿剤

高血圧治療のための降圧薬や、心臓病治療に用いられる抗不整脈薬などが、脳などの中枢神経に作用したり、鎮静効果を持っていることが影響して勃起障害が起きることもあります。また血管を拡張させる作用がある薬なども影響をおよぼす場合があります。

エストロゲン剤/プロゲステロン製剤/LH−RH誘導体などのホルモン薬

おもに前立腺がんなどの治療に用いられるホルモン薬によって勃起障害を起こすことがあります。

胃薬(シメチジン)

胃薬の一種で、勃起障害の原因になるといわれています。もし気になったら、医師に相談して薬を替えてもらうなどしましょう。

抗うつ薬/精神安定薬/睡眠薬

勃起などの性行動は脳内神経伝達物質であるドーパミンが増加し、セロトニンが減少したときに起こりますが、向精神薬には、ドーパミンを減少させセロトニンが増加するようなはたらきがあり、性欲を低下させる可能性があります。

◆監修◆東京歯科大学市川総合病院教授 丸茂 健(まるも・けん)先生

構成・文/宇山恵子

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